最初に書いときます。
今回は文書ばかりで長いよ~。暇な人は読んでね。
2月も末ですねぇ。
北海道知事の「緊急事態宣言」を出してからちょうど一年経ちました。2020年2月初めからコロナの影響でキャンセルが出始め、商売的に不穏な感じになっていたけど、2/28の宣言が出た瞬間に、その週末のご予約がすべてキャンセルになったのをよく覚えています。それでもあの頃は『GWまでに落ち着くといいなぁ』などと期待していたのが、今になってみれば楽観的過ぎましたなぁ‥
というわけで宿主の立場で、一年間コロナに振り回されて思うことを書いてみました。
まず基本的に、観光業なんて不要不急の最たるものだと自覚しています。だから天災や(想像したくないけど)戦争でも起これば、一時的にお客さんがいなくなるのは当然で、その時に飢え死にしないよう日ごろからぼったくって、じゃなくて😅適正な利益をいただいて、”その時”の為に備えるもんだと思ってます。というわけで商売始めた頃から、俺の現役中に関東大震災が起こるだろうから、一年は収入が途絶えても何とかなるよう意識していました。
ただまさか”その時”が、世界的な病気の蔓延で訪れるとはねぇ‥ 完全に思考の盲点を突かれた感じです。
そしてこの苦境の原因が病気である以上、専門家である医療関係者の言うこと聞いてそちらを最優先に対応してゆくのが、”ベターな選択”だと思うところです。それを中途半端な状態で”経済を回す”政策を打つから、延々と自粛を求められて結果的には、更に苦境に陥った一年だったのではないかなぁ?飲食店さんなんて、ホント気の毒でならないよ。
そしてGoToトラベルに参画して感じたのは、国のお金突っ込んでやる事業なのか?という点。
第一に、このお金って税金っていうよりは実質借金ということ。しかもそれを主に払うのは、恩恵を受けた当人ではなくおそらくは今の子供たち。なんだかねぇ。イソップ童話の「アリとキリギリス」だって、夏に働かず遊んでたキリギリスは冬に飢え死にすることでそのツケを払うけど、ツケを後世に押し付けるなんて、キリギリスよりタチ悪いじゃん。
第二に、モノの値段(宿泊料金)という商売で最も肝になる部分に、政府がお金を直接補助すると、経済活動の原則が揺らぐというある種の恐怖。宿泊業でいえば、設備投資や人件費というったコストの部分、料理や接客といったサービスの価値、季節やその地域の相場などを元に価格を決めて提示し、その値段でOKというお客さんが泊まるんだと理解してきました。つまり価格の付け方こそがサービスを提供する側の最も神聖な部分で、そこに横から余分な要素を入れてほしくない気分です。
確かにGoToトラベルの期間は実質半額で泊まれてお客さんは増えたし喜んでいました。けど、そうなると当然元の値段が高い宿の方が割引率が高くなるから、そちらにお客さんがシフトすることになって、(オレが神聖と思ってる)価格形成がゆがめられた面があったはずです。
これが今回限りならいいけど、お客さんが増えたという実績から、今後も何かと似たような政策が行われる気がします。そうなるとモノの値段≒経済活動を政府が結構コントロールする事態になって、最終的には店側がお客さんではなく国を見て商売する事態になるのではないかなぁ。それって、大げさに言えば全体主義的な匂いが強くて苦手。と、「成功したら俺の実力、失敗するのも俺の実力」と思って商売している、自由主義的な考えが強いワタクシは懸念するわけでございます。
つまりGoToは甘くてオイシイけど、依存しやすいから実は毒ではないのか?と思うわけです。
まあこれはあくまでもわたくしの個人的な考えなので、10人いれば10通りの考えがある程度のことだとお考えいただければ幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうね。