砂漠のノミ

 ここ数日、いろんな人から『how to makeせんべぇ見ているよ』と言われます。嬉しいです。嬉しいんだけど、結構きついっす。今日も運動会で元糠平郵便局員のO氏に言われました。プレッシャーかけるのは止めてくれ~(笑)

 さて、宿屋をやりたいという目標を立てたのはいいけど、まずは自分が宿泊業に向いているのか確かめようと考えました。そこで家族経営規模の施設で働き口を探して、占冠村トマムにある『旅の宿・たちじゃこう』で働かせていただくことになりました。1991年12月、27歳の頃だから、かれこれ19年前なんですね。
 ここは富良野出身のオーナーさんが脱サラして始めた宿で、冬場はスキーのお客さん、春から秋にかけてはトマムリゾートの建設工事にかかわる業者さんが泊っていました。

 当時はリゾート建設の最後の頃で、アメリカ西部の開拓地を思わせるようなちょっと殺伐とした、でも活気のある時期でした。

 オーナーさんが脱サラ組なので、同じような自分に目をかけてくれ、お金をためる方法や金融機関との付き合い方、仕入れの方法など、本当にいろんなことを教えてもらいました。
 なかでも一番記憶に残っているのは『砂漠のノミ』の話し。

 サハラ砂漠のような何にもないところにもノミが住んでいるんだ。一日中ずっと砂の中に埋まって生きてるけど、運が良いとラクダが通りかかるので、それに飛び移ってラクダの血を吸って生きて行けるんだよ。でも、そんなノミはほんの一握り。ほとんどのノミはラクダと出会わず砂漠の中で死んでしまう。でもね、しおちゃん(と、呼ばれていました)。その万が一ラクダに出会えた時に、しっかりジャンプできるように準備をしなきゃならないんだ。俺らは砂漠のノミみたいなもんだから、準備して、準備して、それでもほとんどの奴はチャンスに巡り合えないけど、だからといって準備しなきゃいざラクダが来たときに飛びつけないぞ。

 これを聞いた時は、全くその通りだと思ったね。『宿屋をやる』と言ってはみたものの、十中八九は無理だろうと思っていたし、たとえ宿を始めたとしても上手くいく確率は10分の1ぐらいかな。という漠然とした不安感はあったけど、同じように考えていて、それでもなお且つ実際に宿をやっている人を目の前で見て、ようやく本気で頑張る気になれました。

 約1年半の間、このトマムでいろんな体験をさせていただいたうえに、開業した時には食器や布団を格安で譲っていただき、さらには“初代ユース号”まで開業祝いとしてプレゼントしてもらいました。ここのオーナーには、本当に足を向けて眠れませ~ん!

 横のドアが壊れていてきちんと締まらなかったり、マフラーに穴があいていて500メートル先からでもその存在が分かるという“楽しい”車でした。


がちゃ@東京 (2010年06月11日 22時42分)
初代・YH号はがんばっていたよねぇ。
エンジン音と振動からは
“なんて乱暴な運転なんだぁ~”
としか思えなかったし。。 

ペアレントさんよりも酷使されていたのでは(^_^)

せんべぇ(2010年06月12日 00時07分)
本当に頑張ってくれました。20万キロ以上走り、最後は-15℃以下になるとエンジンがかからないのであきらめましたが、あいつがあってこそぬかびらYHもここまで来られた気がします。

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